デジタルスタンプラリーとは、従来のスタンプラリーを現代式にしたスタンプラリーで、スマートフォンやタブレットを使ってスタンプを取得できるタイプのスタンプラリーです。

今回は、最近地域活性化のため各所で盛んに行われているデジタルスタンプラリーについてまとめてみました。(※本記事は2023年現在の情報です)

 

長野県で見かけた身近な例

先日見かけたのは、こちらのデジタルスタンプラリーです。
ジャパンエコトラック八ヶ岳・諏訪湖 デジタルスタンプラリー2023
(https://www.japanecotrack.net/special/10)

松本駅のコンコースで、ポスターを見かけて存在を知りました。

このスタンプラリーの特徴は、公式アプリを使用することでデジタル式のスタンプラリーに参加できるということ。「ジャパンエコトラック八ヶ岳・諏訪湖」に登録されたルートを通過すると、自動的にデジタルスタンプが獲得でき、ルートを完走した際には完走の証であるデジタルバッジが獲得できるそうです。
また、完走してデジタルバッジを獲得して、アンケートに答えると、プレゼント抽選にも応募できるという特典があります。

他にもJR東日本主催で、人気アニメとコラボしたデジタルスタンプラリーを最近見かけました。

JR東日本 クレヨンしんちゃんスタンプラリー
参考URL: https://www.jreast.co.jp/crayonrally2023/

 

スタンプラリーはもう古い?!スマートフォン使用のデジタルラリーが普及

先の例に限らず最近では、スタンプラリーといえば、スマートフォンを利用したデジタルスタンプラリーの方が一般的になってきているようです。これにより、もう紙の台紙を持ち歩く必要はなくなります。

 

デジタルラリーの基本的な使い方

デジタルラリーの参加には、スマートフォンやモバイル端末の使用が必須です。
専用のアプリをインストールする、あるいは該当のWebページに行くことで、参加できます。

デジタルラリーに参加したら、その後は指定のルートの中のチェックポイントに実際に行きデジタルスタンプを取得します。ルート内にあるすべてのスタンプを集めて完走すると、プレゼントの抽選に応募することができます。

デジタルラリーの参加方法と使い方は基本的にどの企画もほぼ同じです。

 

デジタルスタンプの取得方法

一般的にデジタルスタンプを取得するには、次の3パターンいずれかの方法が考えられます。
企画によってどの方法で取得できるか、違うことが考えられます。

スタンプ取得法1 : QRコード
これはQRコードの読み取りによってスタンプを取得する方法です。
近年データの読み取りやお店の決済手段としてQRコードが広く利用されていますが、こんなところにも導入されています。
この方法では、QRコードが記載されたスタンドパネルやポスターなどがチェックポイントに設置してあるので、参加者のスマートフォンのQRリーダーで読み込み、スタンプを取得します。

 

スタンプ取得法 :  GPS認証

こちらはGPS機能による認証を通じて、スタンプを取得する方法。カーナビでお馴染みのGPS機能を利用します。
主催側は、QRコードを設置することができない山の中や海岸などでもチェックポイントに設定することができるのが特徴です。
スマートフォンの機能の中の「位置情報サービス(GPS機能)」を有効にしてチェックポイント付近に行くと、スタンプが取得できます。

 

スタンプ取得法3 : AR(拡張現実)で取得

これはAR(拡張現実)でスタンプを取得する方法です。
ARとはスマートフォンなどの画面に表示されている景色や本といった現実の情報に、デジタル画像や3Dキャラクターといった仮想情報を重ねて表示する技術のことです。日本語では拡張現実と訳されます。

チェックポイントに行きマーカーと呼ばれる目印をスマートフォンのカメラでスキャンすると、仮想のキャラクターが画面に出現します。仮想キャラクターが出現してAR(拡張現実)が成功するとスタンプが取得できるという仕組みです。

 

デジタルスタンプラリーのメリット

デジタルスタンプラリーには、参加者、企画者双方に以下のようなメリットがあると言えます。

  • 参加者側→台紙や実物のスタンプが不要なので、気軽に参加できる
  • 企画者側→運用コストの削減、情報管理がしやすい

ただし旧式のスタンプラリーで実際のスタンプを自分で押すというのも、スタンプラリーの一つの醍醐味ではありました。今でも観光地や駅で、あえて実物のスタンプを設置する旧式スタンプラリーを開催する場合も多くあります。

 

スタンプラリーの起源

台紙に押した個性豊かなデザインのスタンプはデジタルでは得られない良さがあります。
大手スタンプメーカーであるシャチハタのホームページによると(リンクあり)スタンプラリーの原点は室町時代の霊場巡拝までさかのぼるそうです。
写経を納める、または参拝した証として社寺から発行される「御朱印」や「納経印」を求めて各地を巡るという現在行われているスタイルに近い「巡拝」は江戸時代から多くの人に親しまれるようになったと言われています。

一緒にするつもりはありませんが、「巡拝」はスタンプラリーとどこか通じるところがあるような気がします。

 

おわりに

この記事では最近各地で行われているスタンプラリーについて紹介しました。

デジタル技術の進歩によってスタンプラリーのスタイルやツールも様々になっているとはいえ、体験者の満足度やリピート率は共通してかなり高いというアンケート結果が複数公表されています。スタンプラリーに参加することで新たな発見があるかもしれません。また、ラリーを最後までやり遂げた時に達成感が得られることもメリットのひとつだと思います。
スタンプラリーに参加したことが無い方、ぜひ一度参加してみてはいかがでしょうか。